赤ちゃんの視力って? 視力不良の見つけ方
赤ちゃんって、よく見えているのでしょうか?
いいえ、実は視力は、お子さんといっしょに育っていくものなんです。
生まれたての赤ちゃんの世界は、かなりぼんやり。ほとんど見えていません。
お腹の中にいるときからよく聴こえている耳と違って、見る力は、生まれてからものを見ることによって発達していくものなんですね。
赤ちゃんは生後2~3か月になると、視線が安定して(固視)、おもちゃを目で追いかけたりします(追視)。
この固視・追視が、赤ちゃんが見えているかのめやすです。
赤ちゃんと目が合っている!と思ったら、おもちゃを赤ちゃんに見せて、目で追うかを確認してみましょう。
もし生後2〜3か月になっても赤ちゃんと目が合わない、目が揺れていると思ったら、眼科を受診してください。
赤ちゃんは生まれつき片方の目が見えなかったとしても、「こっちの目が見えないよ!」と訴えることはありません。
片目が見えていればおもちゃを追いますし(固視・追視は良好です)、ふつうの赤ちゃんと何も違わない行動をします。
つまり、片目の視力不良は早くに気づかれにくいのです。
でも片目の視力不良を見つける簡単な方法があります!
それは、赤ちゃんにおもちゃを見せながら大人の手で左右片目ずつ隠して、そのときの赤ちゃんの反応を見るという方法です。
右目・左目を隠したとき、同じように嫌がるなら問題ありません。
でも例えば、右目を隠してもケロッとしているのに、左目を隠したときだけすごく嫌がる様子だったら、左目だけでものを見ているのかもしれません(右の視力不良が疑われます)。
隠す時間は一瞬で大丈夫ですので、反応の左右差を確認してください。
これは嫌悪反応の確認といって、とても簡単で特別な機器もいらない検査ですが、小児眼科医のれっきとした診察法なんです。
普通の視力検査ができるようになるのは3歳からですので、小さなお子さんをお持ちのご家庭ではぜひやってみてくださいね。