斜視の治療に対する誤解
斜視の治療について、一般の方や、眼科医にすら誤解されていることがあります。
たとえば
❌治らない
❌手術しても元に戻る
❌高額な治療費がかかる
❌二重に見えるようになる
❌一生で数回しか手術できない
などです。
本当は、手術で
✅治ることが多い
✅ずれは確実に減る
✅保険適用
✅二重に見えることはまれ
✅回数に制限はない
です。
大人の患者さんで「子どもの頃に治らないと言われた」とか「今まで治ると知らなかった!」という方にたくさんお会いします。
そして斜視のために「初対面の人と話すのが苦手」「電車で座ったらいつもうつむいている」「写真は自分の目の位置をアプリでずらしてからお友達に送る」など苦労話が必ずあります。
見えづらいのは斜視のせいなのに、老眼とか、白内障とか言われて納得できないまま過ごしていた、という方もいらっしゃいます。
そのような患者さんは、手術で斜視が治ると、とてもとても喜んでくださいます。
治療後、患者さんの表情や装いまで明るくなる様子を拝見するたび、私は斜視を専門にして良かったと思います。
見た目にも、視機能にも大きく影響する斜視。
誤った考えや知るチャンスがないせいで患者さんが必要以上に困った生活を強いられることのないよう、情報提供をすることが大切だと思っています。